ハミルトンによるパイロットウォッチに対する驚きの新提案が登場した。
今日、時計の世界では、驚きを得ることが非常に難しくなっている。技術面での飛躍を期待してはいけないことはわかっていても、デザインの普遍性は創造性の面では大いに期待されているのだ。この傾向は、デザインを模倣することが成功の鍵となる10万円以下の価格帯の製品に顕著に見られるものである。このゾーンには、似たようなスタイルのダイバーズウォッチやクロノグラフが無数に存在する。正直なところ、その画一性を打ち破ることができるブランドは、セイコーと、今回のテーマであるハミルトンの2つしかないのではないだろうか。私はハミルトンを "スイスのセイコー"と呼んでいるが、その理由はハミルトンが提供する価値にある。
ハミルトン ジャズマスター オートクロノ H32646597
カテゴリー ハミルトン(新品)
型番 H32646597
機械 自動巻き
材質名 メッキ
タイプ メンズ
文字盤色 ブラウン
外装特徴 シースルーバック
ケースサイズ 42.0mm
機能 クロノグラフ
デイト表示
付属品 内・外箱
映画『インターステラー』に登場した「マーフ」(42mmのラージサイズ)も、そのスタイリングと価格設定で多くの人を驚かせた。今日ご紹介するモデルはマーフと共通の美的センスを持ち、サイズ面でも素晴らしいものだ。しかし、それ以上に、38mmの新作ハミルトン カーキ パイロット パイオニア オートマチックは、同社のデザインアーカイブがいかに充実しているかを示している。ただ、この時計はレプリカではなく、往年の(とても)ヴィンテージモデルを独創的にアレンジしたものだ。
ハミルトンは本機をパイロットウォッチと呼んでいるが、その見た目はそうではない。一見するとダイバーズウォッチかと思ってしまうほどだ。このハミルトン カーキ アビエーション パイロット パイオニア オートマチックがアビエーションのカテゴリーに入るのは、その設計図となった古い時計があるからだ。それは、第二次世界大戦中に製造された「モデル23」と呼ばれる懐中時計である。1940年代、ハミルトンがペンシルバニア州ランカスター(東海岸のビエンヌ)に拠点を置くアメリカの会社だった頃、同社はパイロット向けの大型ポケットウォッチをはじめ数多くの時計を軍に提供していた。モデル23は、今日ご覧いただいている時計とは異なり、縦に並んだ2つのサブレジスターを備えたクロノグラフだった。
ハミルトンがここで成し遂げたことは、あの懐中時計の基本的なデザイン哲学を、今日のヴィンテージスタイルのタイムピースの原型となるものに統合したことだ。私はこの新作を見て、コンピュータでその懐中時計をスキャンして、現代の望ましい時計部品をすべて取り入れるためのアルゴリズムを使って再構築したのではないかと思わずにはいられない。
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12万円台という水準 URL 2023年07月29日(土)03時37分 編集・削除
1998年にデビューしたアクアノートのラージサイズ